利益の出る工場内の改善方法を定着させ社内を活性化し、Webでターゲティングを考えた仕事作りを行う

第13話: 「察する」文化の打破 —— 50人の内職をミスゼロに変えた『6コマ漫画』の思考法」 とデジタル革命

第13話: 「察する」文化の打破 —— 50人の内職をミスゼロに変えた『6コマ漫画』の思考法」 とデジタル革命

「多能工化」を実践するのは、口で言うほど容易ではない。昨日まで別の工程にいた人間が、今日初めての作業にあたっても、寸分違わぬ正確さで仕事を完遂しなければならないからだ。
その成否を分けるのは、ひとえに「作業マニュアル」の質にある。
あなたの工場のマニュアルはどうだろうか。多くの工場と同じく、我々の現場にもISO9001の認証に基づく立派なマニュアルは存在していた。だが、それは文字情報の海に溺れ、誰も見向きもしない「死んだ書類」だった。
日本の現場には「察する」という特有の文化がある。管理者が二割しか教えなくても、作業者が空気を読んで八、九割を仕上げてしまう。一見美談だが、これはマネジメントの敗北だ。この甘えがある限り、マニュアルは軽視され、標準化は進まない。
私は、かつて内職の現場で成功した「A4用紙1枚の6コマ漫画マニュアル」の導入を提案した。文字を極限まで削り、デジカメで撮影した大きな写真と図解で構成する。
「誰が見ても、一瞬でやるべきことが分かる」
この原則を徹底すると、驚くべき変化が起きた。マニュアルの改訂に現場の作業者自身が参加し始めたのだ。「ここはこの写真の方が分かりやすい」「この一文は不要だ」——。現場の声が反映されることで、マニュアルは現場の「生きた道具」へと進化した。
並行して、私はマニュアルの管理体制にもメスを入れた。
工場の事務所には普段見られる事の無い保管されたマニュアルの原本。オーバーフロー寸前の書類棚。現場には、管理のされていない手作りのマニュアルが溢れていた。
私は工場内に簡易サーバーを構築し、全てのドキュメントを一元管理する仕組みを作った。現場のパソコンでマニュアルを更新して、使用する時は何処からでも最新版をダウンロードし、その場で印刷して使い、終われば捨てる。
これにより、書類の山は消え、ISO9001が求める「最新版管理」は、もはや管理者が意識する必要さえないほど自然に、完璧に実践されるようになった。
情報の「密度」を下げ、情報の「鮮度」を上げ、作業者が判りやすい現場環境を作り出した
この地味ながら徹底したインフラ整備が、多能工化を支える強固な背骨となったのである。そして当日から実践配備し正確な作業が可能になったのです

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