工場の日報は、日頃どのような使い方をしているでしょうか?単に記録に留めるだけで良いのでしょうか?実は工場のマネージメントに使用される重要なデーターなのです。
利益を最大化する日報の書き方
日報とは
工場にとって日報とは一般的に作業記録でしかありません。ISO9001などを取得している場合は、日報などの作業記録をつけていないという事はまず無いでしょう。
この記録は何のために必要かを考えた事はあるのでしょうか?ISO9001の場合PDCAをまわすためと答えられれば80点の合格と言えます。
実は工場のマネージメントを行い利益を最大化させるための重要なデーターが日報には眠っているのです。
このように聞くと、興味が湧いてくるのでは無いでしょうか?
日報を工場のマネージメントとして使用する理由
日報をマネージメントツールとして活用しようと思った理由は、当時工場の経営が非常に悪かったからです。
「工場に問題があるからちょっと見てくれ」との当時の社長から指名を受けて、工場長に就任して 初めて工場の帳簿などの経理資料などを見てビックリしたのです。
「なんじゃこれは~」
正直、外から見ていた以上に工場の経営は深刻な問題が山積していたのです。これは技術屋あがりの私でも判るほど深刻な状態でした。
- 不良が多い
- 残業が多い
- 在庫が多い
工場の不良が多ければ、商品の納品が出来なくなる事で残業しても商品作りをしなければなりません。また手直しもほとんど出来ない状態ですので、新たに材料や素材を購入する必要があります。こんな状態を繰り返していたら、資金も底をつくのは当然とも言えます。
最初、何処から手をつけて良いか正直判らなかったのです。
改善活動には非常にパワーを使います、一番改善効果の高い処から手をつける事が重要と考えました。生産している製品毎の製造原価を正しく知りたかったのです。
そこで思いついたのが作業日報をデーター化する事でした。
工場をマネージメントするために必要な情報とは
工場を経営判断するためには、様々な判断をする必要があります。
- 予定原価どおりに生産が出来ているか?
- 材料や素材をどの位仕入れたら良いのか?
- 生産するために人員をどの位確保する必要があるのか?
工場をマネージメントするためには、最低限この3つが必要になります。
予定原価どおりに生産が出来ているか?
自社製品の場合でも、OEM製品でも同様ですが、どんな製品でも予定原価というものがあります。生産した時の実際原価が予定原価を下回れば、黒字になりますが、予定原価以上になってしまう事で、赤字になってしまいます。
実際の原価を分析をする事で、材料を多く使いすぎているのか、加工工数が予定よりも多くかかってしまったのかを調べる事が可能になります。
材料・素材をどのくらい仕入れたら良いか?
工程を重ねる事で、工程の仕損割合や良品率が記録されていきます。材料の余りの無い精度の高い仕入れが出来るようになります。
多少の値引きがあったとしても、材料や素材の大量購入をしてはいけまん。
生産のために人員がどの位必要になるか?
注文されて商品についての生産計画をたてると、製品数に対して、1日どの位の人員を確保する必要があるかが判ります。
なるべく工程を平均化させる事が生産管理の手腕であるが、足りない人員に対して、派遣社員や一次雇用などをしたり、外注に加工依頼をお願いしたりする必要があります。
他にも、人員の能力比較や勤怠状態の把握なども必要です。
こんな分析データーを使用するために、日報を活用する必要があるのです。
日報を分析するために、必要なデーター
インターネット上でのビジネスの場合は、webサイトの分析、広告の分析のためにSearchconsole、Googleアナリティクス、Facebookピクセルなどは、欠かせないものだと思います。
私は2006年当時でしたが、日報をデーター化する事で、工場の現状を正しく理解するために日報に書かれるの情報の見直しを行っていったのです。
まとめ
日報のデーターとしては、この6項目のデーターを蓄積する事で、工場マネージメントに使用される管理数字を抽出する事が出来ます。
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