元工場経営者が薦める「はじめてのDX」5つのステップアップポイント

ものづくり工場の為の「はじめてのDX」

DX化の概要

DX化は経済産業省によって推進しており、2025年問題を解決するために事業基板の強化や自動化などIT技術を利用して、改革を行う必要があり、顧客目線でのデジタル化が求められています。

製造業では、特に人手不足対策、自動化設備の導入と、事業基盤を強化する必要があります。そこで重要なのは、何をやれば近道なのか、DX化を推進させる事が出来るかです。ここでは5つのステップでDX化(デジタル化)を図ります

DX化を推進するための5つのステップ

アナログ脳をデジタル脳へ

まず、普段の行動をデジタルに対応に変えていくことが、DX化を成功するための第一歩です。

ある会社で、従業員に指示をするので、付箋にメモ書きをして、秘書にそのメモを持って行かせて、相手の従業員に渡していた社長がいました。その会社には、従業員はすべてメールアドレスをもっているし、社内用チャットもある会社だったんです。

紙面書類のデジタル化(ペーパーレス)

経済産業省によると、顧客目線でのDX化と言われているが、いきなりそこまで行うのは難しいかと思います。そのため、まずはデジタル化になれる必要があります。そのため、マニュアルのデジタル化をオススメします。

現場のデーターをすべて収集

DX化を阻むものとして、アナログ(手書き)で書かれた記録類が存在しています。これらの記録類は、製造現場には、数多く存在しています。そんに記録類をすべてデーター化して下さい。

アナログな記録類は、後に活用が殆どできません。

たぶん作業者が記録をして、管理者がチェックをして、そのまま保管という流れで終わってしまう。

たまにいつもと違う情報が出てきた時のみに、問題があるのかなとして行動に移るような事でしょう。

これをDX化によって、データーの蓄積をする事で、全体を通した分析や解析が可能になってきます。

それによって、作業の最適、材料の最適化など、を行う事が出来るようになり、発注材料の最適化、人員計画の最適化などが可能になる事で、大きなコストダウンに繋がる事が出来るようになる。

詳細はこちらを参照⇒製造現場の日報活用方法

設備のIoT化

IoT設備は、現在まだ、価格的に高い事もあり、なかなか手が出せない事もあるが、現在保有している機械も日々様々なデーターを吐き出しています。そんなデーターをExcelなどの表計算ソフトを利用してデーター集めをするのもDX化の第一歩です。

日々の機械のデーターを集め、AIなどで分析をする事で、最適の生産条件を出す事が可能になります。また、メンテナンスは生産も止まるし、費用もかかるため、頻度を下げたいと思う頭と、安全のためには、頻度を上げたいと思いものですが、これもデーター取りする事で、最適なメンテナンスの日にちを算出する事が出来るようになります。

職人技のDX化

たぶん、デジタル化の一番重要な事でもあり、障害となる部分が、職人やベテランと言われる人の持っている、ノウハウのデーター化です。製造業では、あるあるの世界でもありますが、そのノウハウは、個人が持っており、会社で保有していない事もあります。また、そんなノウハウを持っているのは、高齢者が多く、継承が出来ていないと、定年退職とともに、今まで受けていた注文を継続的に受ける事が出来なくなってしまう。

そのためノウハウのデジタル化は急務である。ただ、デジタル化のハードルが高いものでもあります。

まとめ

はじめてDX化に望む方にはもしかしたらビックリした内容かもしれません。

DX化の進め方としては、ツールのようなものを利用してそれに添った経営をした方が良いのではと思っているかたもいますし、一方で、仕組みが重要として、デジタル化の仕組みを作り上げ、それにあったツールを採用するといった方法があります。

既存のツールを使った運営の方が、データーの蓄積等で言えば、楽に運営が出来るかもしれませんが、今まで行ってきた生産の仕方を全部変える必要があります。また一方で仕組み作りからスタートする事で、自社の体質にあったDX化を行う事があります。ただ、そこでのシステム化はオリジナルとなり投資コストが高めになります。

もちろん一朝一夕がありますが、私は後者を師事します。それは抵抗感が無く薦める事が可能だからです。

参考資料

製造業DXとは|時代に取り残されないためのDX導入【導入事例付き】

小島 淳