葉酸は野菜類に多く含まれている栄養素で、特に妊活中、妊娠中の女性にとっては必要不可欠な水溶性ビタミンの事をいいます。

葉酸とは

葉酸
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 葉酸は、水溶性ビタミンに分類される生理活性物質のひとつで、ビタミンB群のひとつです。1941年に乳酸菌の増殖因子としてほうれん草の葉から最初に発見された事で、葉のラテン語であるfoliumから英語ではfolic acidと呼ばれています。日本語では、ほうれん草などの葉物野菜に多く含まれる事で葉酸と呼ばれています。

葉酸は、ビタミンM、プテロイルモノグルタミン酸などと呼ばれているもので、黄色結晶で光や熱に不安定な物質で、ビタミンB12とともに赤血球を作るので、造血ビタミンとも呼ばれています。

葉酸の構造は、プテリジンにパラアミノ安息香酸にグルタミン酸が結合した構造をしており、体内で還元されジヒドロ葉酸を経てテトラヒドロ葉酸に変換され補酵素としてはたらきます。

葉酸の働き

葉酸は、厚生労働省から平成12(2000年)年12月28日の報告書によって、妊活中、妊娠中の女性に必要な栄養素として、認知された栄養素です。

ビタミンBの一種である 葉酸の摂取量が少ないと、生まれてくる赤ちゃんに 先天異常の「二分脊椎」などの「神経管閉鎖障害」が発症のリスクが高くなると書かれています。現在は、神経管閉鎖傷害の発症の確率は、分娩10,000件に6名程度と言われています。

葉酸は通常1日240μg摂取すれば、良いとされていますが、妊活中、妊娠中には厚生労働省によるとモノグルタミン酸型の葉酸を400μg以上摂取する必要があるのです。

葉酸は食品に含まれています。

妊婦に必要な葉酸は、水溶性ビタミンで、野菜や果物そして、海産物に多く含まれている成分です。そのため、大量に食事を摂取する事で、取り入れる事が出来ます。さて、どんなものに葉酸が多く含まれているがご紹介いたします。

焼き海苔

焼き海苔は、葉酸が実に、100g中1900μgも含んでいる食品です。ご飯がわりにバリバリと食べる事は無いですが、添え物として、一般的に一食3g(19cm☓21cm)程度になりますが、それでも60μgの葉酸が取れるので、妊活中は積極的に取った方が良い成分です。味付けのりの場合は若干葉酸が落ちて、100g中に1600μgとなります。

レバー

レバーには葉酸が非常に多く含まれている部分です。鶏レバー1300μg、牛レバー1000μレバー、そして豚レバー810μgの葉酸が含まれています。過熱に弱い葉酸を多く取るためには生レバーを取る事が良いのですが、現在感染症等の問題から生レバーはオススメしません。

ただ、葉酸を必要としている、妊婦や妊活中の女性の場合、ビタミンAの過剰摂取となってしまうリスクがあります。

ビタミンAの過剰摂取は赤ちゃんの奇形発生のリスクが発生し、上限量は3000μgREはレバー一切れ程度で、オーバーしてしまいますので、妊婦や妊活中の女性には葉酸を取る手段としてはオススメできません。

お茶の葉

お茶の葉には、実は葉酸が非常に多く含まれています。煎茶の茶葉には1300μg、抹茶には1200μgが含まれています。ただこれは茶葉自体に含まれているのですが実際お茶として飲む場合は、100~150μgと大幅に減少してしまいます。

葉酸の含有量は多いですが、摂取には難しいもののひとつとなります。

うなぎの肝

うなぎの肝には鶏や牛より少ないが、100g中に葉酸が380μgもの葉酸が含まれています。但し、葉酸は熱に弱いため、加熱によって、葉酸を失ってしまいます。そのためうなぎの肝で葉酸を摂取する場合、肝吸いのように汁に溶け出した葉酸取る事が出来るので、この方法をおすすめします。

ただし、先ほどご紹介した、うなぎの肝には、葉酸の他に、レチノールと呼ばれるビタミンAの仲間が含まれています。これは、過剰摂取すると、胎児に奇形、先天性異常などの障害が出るリスクが有ります。これらは、100g摂取する事で、レチノール(ビタミンA)の摂取上限を超えてしまう事が判っていますので、取り過ぎは注意したいものです。

うに

好き嫌いがあるかと思いますが、うには葉酸が、100g中380μgと多い食品です。軍艦巻きとして、食べると、葉酸の入った海苔もいっしょに食べれるため、理想的です。ただ量は食べられません、しかも妊活中は、生ものは避けた方が良いですね。

たたみいわし

たたみいわしは最近スーパーで見かけなくなってしまいましたが、100g中に300μgの葉酸が含まれている食材です。葉酸以外に高タンパク、低脂肪、低糖質ですので、栄養素としては、バランス良く、おやつ代わりに食べても、太りづらい食材のひとつです。

枝豆

枝豆は100g中260μgの葉酸が含んでいます。納豆と同じように大豆食品のためです。枝豆は、熱を入れて茹でるのですが、さやごと煮るために、葉酸の消失が少ないも魅力な食品です。最近は、冷凍の枝豆などもあり、夏場以外でも食べられる食品となっています。

モロヘイヤ

栄養の宝庫モロヘイヤは、実は葉酸の宝庫でもあります。100g中に250μgの葉酸を含んでいるモロヘイヤは、ネバネバスタミナ野菜としておなじみで、納豆と混ぜて食べると最強の葉酸食材です。またスープなどにして食べる事で、溶け出した葉酸もすべて飲む事が出来ます。

これらは、多い少ないは、ありますが、海産物、野菜、果物などに葉酸が含まれています。但し問題は、葉酸は、水溶性ビタミンであると言う事です。それは、加熱に弱い、また煮炊きする事で、成分が流れ出てしまう事です。

実際枝豆は、サヤといっしょに茹でるため、損失は少ないですが、大豆をそのまま水煮してしまうと、葉酸は、半分近くになってしまうのです。葉酸は、妊婦に必要な栄養なのですが、必要量を摂取しようとすると、損失を考えると、もともとの葉酸の成分量の3~4倍程度を摂取する必要があります。

葉酸には、2種類のタイプがあります。

葉酸には、実は、2タイプの葉酸が存在しています。それは、ポリグルタミン酸型葉酸モノグルタミン酸型葉酸です。

ポリグルタミン酸型葉酸

野菜や果物などに含まれる葉酸です。天然の葉酸で、タンパク質と結合した状態で存在しています。水溶性ビタミンである葉酸は、加熱に弱く、煮炊きする事で、壊れてしまいます。

また、葉酸は利用率が低い成分なのです。ここで、利用率とは、体内で栄養素として使用される割合の事で、ポリグルタミン酸型葉酸は、なんと50%なのです。

加熱等の料理損失を考えると、野菜や果物などに含まれる葉酸の20~30%程度しか体内に取り込む事が出来ないのです。妊婦が必要としている葉酸量を摂取出来ないですし、水溶性ビタミンのため、身体に溜め込む事は出来ません。毎日とり続ける必要があります。

モノグルタミン酸型葉酸

天然の野菜や果物を原料として、葉酸を単離合成した葉酸の事です。葉酸サプリとして使用されているのは、大半が、このモノグルタミン酸型葉酸です。

しかも利用率が80%と、吸収率が高いのです。実は、野菜、果物から取れる天然の葉酸である、ポリグルタミン酸型葉酸は、体内で、このモノグルタミン酸型葉酸に合成されて使用されているため、効率が良くなるのです。

妊娠のときに葉酸サプリをおすすめする理由として、脂溶性ビタミンの問題があります。

食事だけで、葉酸を取ろうとすると、先ほど紹介した、「うなぎの肝」のように、葉酸とともに、脂溶性のビタミンを多く取る事になります。脂溶性ビタミンは、こんどは取り過ぎると、胎児に奇形が出る問題があるため、折角、健康な赤ちゃんを生むために、葉酸を取っているのが無駄になってしまうのです。つまり栄養バランスが悪くなってしまうのです。

そのため食事から必要分の葉酸を取るのは、ほとんど不可能に近いため、妊娠には葉酸サプリがおすすめになるのです。また、厚生労働省も、食事からの摂取が難しい事から葉酸サプリをすすめているのです。

参考資料

葉酸を多く含む食品リスト|エレビット (Elevit)|バイエル薬品

葉酸 | ビタミン | 栄養成分百科 | グリコ

葉酸の多い食品と、食品の葉酸の含有量の一覧表

葉酸の働きと1日の摂取量 | 健康長寿ネット

葉酸(wiki)